完全に、タイトルから想像した内容と違ってました。かなりオススメのSEOの本です。
やさしい=簡単。ではありません。たしかにこの本は、すごく読みやすいし、分かりやすいですが、じゃぁ、出来るのか?と言われると、そう簡単な話ではありません。
SEOはサイトの企画そのもの
最近のSEOは、ほとんどそういう傾向ですが、サイトの企画からが勝負です。
SEOは検索サイトからユーザーを引っ張ってくるのが目的です。ウェブサイトの目的は、なんらかのコンバージョン(購入や申し込み、ブランディング)を得ることです。
コンバージョンしてくれるためには、ユーザーに満足してもらわないといけませんので、ユーザーが望んでるものを提供する必要があります。望んでいるものがサイトにあって、検索結果で自分のサイトが上位に表示出来れば、サイトの目的が達成しやすくなります。
ウェブサイトを作るときには、ユーザーは何を望んでいるのか?を考えることが重要で、これがSEOの本質です。
という話がChapter1とChapter2、Chapter3の前半までの内容です。
内部対策はサイトの構成で決まる
SEOの成否はほぼサイト構成で決まってしまうくらいの重要な要素がカテゴリ分けです。
基本的なサイト構成は、
- (サイト) トップ > カテゴリページ > 一覧ページ > 詳細ページ
- (ブログ) トップ > カテゴリ(一覧) > 記事
という階層構造になるのがベストなパターン。
トップから3クリック程度(増える場合は出来る限り少なく)で最下層の全ページに行けるのが理想の形態です。
カテゴリ構成を考えながら、それぞれに対策すべきキーワードを割り当てます。トップには、メインのビッグキーワード、カテゴリにはミドルキーワード、ページにはスモールキーワードが基本になります。配下のコンテンツは対象のキーワードを意識して理想的な構造になるようにカテゴリ&キーワードマップを完成させます。
Chapter3の後半からChapter4の前半はキーワードからカテゴリ構造を考えるサイト設計の内容です。
ECサイト、ブログ、メディアなどそれぞれでの具体的なサイトの構成方法がChapter4の後半に載ってます。トップ、カテゴリ、一覧、詳細ページでの具体的なディレクション例がChapter5です。
外部対策も結局、コンテンツ
外部対策=リンクを貰う事です。
どうすればリンクをもらえるか?
結局は良いコンテンツを作るしかありません。結構、地道な作業です。SEOキーワードからカテゴリ分類をして内容を考えますので、ちゃんとユーザーの望むコンテンツであれば、良質なコンテンツができるはずです。
ただ、それだけではダメで、リンクされやすいコンテンツであるリンクベイティングも、ソーシャルの時代には重要です。
直接的にはサイトの目的とは一致しないけど、近いユーザーや興味のあるユーザーにアピールすることでリンクを集めます。ただ、あんまり遠い内容では意味がないですし、ただのおもしろ系ネタでは、一瞬の瞬発力にしかなりませんので、継続的に効果のありそうなリンクベイドコンテンツを考えないといけません。
Chapter6とChapter7は外部対策の内容です。
技術的な話は少しだけ
最後のChapter8とChapter9は、自社サイトのWeb担当者向けの内容です。
リダイレクトやサイトマップ、URL構造などの技術的な話が、はじめて出てくる感じです。
最後のAppendix03のRFPフォーマットはシンプルでが、結構、良いです。設計は最初が肝心で、あとから修正はほとんど不可能ですので、外注するときには最低限でもチェックが必要です。(経験的に失敗したこと有りますので・・・)
テクニック論的な内容はありません
タイトルから想像してた内容は、htmlタグの使い方が書いてあるのかと思ってました。
titleやh1やstrongやmetaの話。キーワードは前の方に入れるとか、重要タグではキーワードは2回までとか。。。そういう話はほとんど書かれてませんので、現場での実務のテクニックがお望みの方には適してません。
SEO的なタグの使い方は、内部対策の教科書がかなり詳しく書かれてます。
まとめ
この通りにサイト構成を考えて、内部構造を最適化して外部リンクを集めて、技術的な問題をクリアして、定期的に分析と改善を繰り返せば、とても素晴らしいサイトができるのは間違いありません。
間違いありませんが、実際にはそう簡単な話ではありません。当然、しないといけないんですが。。。そういう意味で、全然やさしくないSEOの教本です。すごいオススメです!