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「SEOは終わった」論争が収束して、そろそろ一年になります。たしかに、ある意味SEOは終わりました。
サイト内容を差し置いて、テクニックだけに頼った上位表示をさせるSEOは終了しました。ユーザーのためになるサイト、上質なコンテンツを提供しているサイトが実際に上位表示されるようになってきています。しなければいけないSEO対策は、良いサイトを作ること。ただそれだけです。
どうすれば上位表示されるのか?を知る必要はありませんが、何をしてはいけないのか?は知っておく必要があります。なぜなら、どんな良いサイトを作っても、スパムまがいのことを知らずにやっていては、いつまでも圏外へ飛ばされたままという事態になってしまいます。
そして、ペナルティを受けそうな行為って、結構、普通にやってしまいそうなことも多々あります。そんなつもりは無かった、っと言っても仕方ないので、最初から危なそうなことはやらない事です。やや強引ですが、職種別に分けてみたので、自分の部分だけでも知っておくと、これから必ず役に立つと思います。
デザイナー・コーダー
HTML・CSSのコーディングはSEOにとって重要な要因です。そして、怖いです。
今の時代、どんなにいいことを書いてあっても、デザインがないサイトは支持されません。そもそも、読みにくいサイトは、読んでもらえないかもしれません。ウェブサイトのデザインはとても重要です。見やすいサイト、ユーザーの操作性を左右する配置などにCSSのテクニックやjQueryを使ったりすると思いますが・・・
やってはいけないことがあります。ユーザーが見えてないものが、ソースだけにあるのは危険です。しかも、そこに対象となるキーワードが入ってるのは、更に怖いです。
-9999pxで初期状態で画面に出ない文字、テキストを非表示にして画像に置換、1pxの画像にリンク、背景と同化しそうなテキスト文字色。そもそも、背景と同色で消してる。とか、論外。これらは、すべて、ユーザーに見せずに検索エンジンにだけ見せる行為として、ペナルティを受ける可能性があります。
あなたの書いたコードのために、サイト全体が吹っ飛ぶかもしれません。
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プログラマー・SE
ウェブサイトの構造は、SEOにとって重要な要因です。そして、怖いです。
今は、静的なコンテンツだけじゃなく、動的に生成されるコンテンツがあるのが普通です。ユーザーごとに内容を変えたり、探しやすいように検索機能を実装したりするのに、プログラムは書かせませんが、自動化されてるがゆえに、間違ってしまうと被害も甚大です。
例えば、一つの記事や商品ページに、3つのカテゴリと4つのタグがついてる場合。このページのユニークなURLが7つもあったりしないでしょうか? これは、コピーページが6つと判断される可能性があります。サイト全体で大量のコピーページが存在することになり、ペナルティを受ける可能性があります。
サイト内検索を実装する場合も、どのように表示するかをよく考える必要があります。結果ページに、記事の全部を表示する場合は、先ほどと同じ問題が起こります。また、URLのパラメーターも要注意。膨大な量のコピーページを量産してしまうかもしれません。
あなたの設計したシステムのために、サイト全体が吹っ飛ぶかもしれません。
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ライター
サイトのコンテンツ・文章は、SEOに最重要の要因です。ですので、もっとも危険な箇所です。
今やSEOはコンテンツの時代です。あなたの書く文章、そのものがサイトの価値を左右します。検索エンジンを騙して上位表示させる時代は終わり、ホントに価値あるサイトが上位に来るようになりました。その価値は、コンテンツで決まります。オリジナルの文章が必要です。
他のサイト・メーカーサイトから文章をコピーして、ちょっと付け加えた程度では、オリジナルとはみなされません。こんな内容ばかりでサイトが構成されてると、このサイトは、全体で価値の低いサイトと判断されて、ペナルティを受ける可能性があります。
オリジナルな情報が無いサイトに、サイトの価値はありません。なぜなら、より情報の多い別のサイトの方を見る方がユーザーにとって便利だからです。メーカー製品を扱っているECサイトにとって、これは重大な問題にです。自分のサイトにしか無い情報を書きましょう。
あなたの書いた商品説明のために、サイト全体が吹っ飛ぶかもしれません。
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ディレクター
ディレクターの役割は、組織や規模によっても変わってくると思いますが、ここでは実際に作業する各クリエーターをまとめて、サイト制作に関して責任をもつ人という意味で定義します。
この場合、ディレクターがSEO的に重要な役割をはたすのは、サイト設計・仕様策定。CMS導入であれば、何を使うのか?とかいったことや、ページの構成などサイト全体に関わる事です。
ヘッダーやフッター、メニューといった要素はサイト全体に適用されますので、ここで間違ったことをやってしまうと、その影響範囲は非常に大きいです。
メニュー項目に対象キーワードを使って、何度も出現する状態になったり、フッターに主要ページへのリンクを大量に設置する、グローバルメニューでよくないCSSテクニック、サイト全ページのDesciptionが同じ、同じタイトルのページがありすぎる・・・
知らず知らずにスパム的な行為を行う設計をしてるかもしれませんし、クリエーターがやってるかもしれません。上がってきた物をチェックし、スパム的な行為を排除し、サイトしての完成度をあげるのは、ディレクターであるあなたの仕事です。
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ウェブ担
ウェブ担の仕事も、組織や形態によっていろいろだと思いますが、ここでは、上記の事以外でウェブに関わる仕事をする人とします。制作は外注をメインでサイト運営をやってる社内ウェブ担を想定します。
SEO的に重要な仕事は、優秀なSEO対策会社を選ぶこと。基本的には、SEO会社と契約しないことです。そして、そういう選択ができように社内を説得することです。
SEO対策で行うことは、大きく分けて2つ。内部対策と外部対策です。SEO対策会社は、ほとんどの場合外部対策、しかも、リンクを設置してSEO上位表示を狙うということをやる会社が大半を占めています。そして、このお金を払ってリンクを貰う行為は明確に違反行為です。
外部リンク購入に対するペナルティは、年々厳しくなっていってます。SEO義者の方も対策をしてるとは思いますが、根本的に、やってはいけない行為ですので、SEO対策会社との契約は断固拒否する姿勢を示しましょう。社内に対しても、なぜダメなのかを説明して、納得してもらわなければいけません。
どうしても、契約しなければいけない状態になってしまった場合は、外部対策を行う会社ではなく、内部対策のアドバイスを貰えるSEO会社と契約するようにしましょう。そちらのほうが、効果が出るまでに、何倍も有用な投資になります。
繰り返しますが、上位20位以内に入った場合、5万円です。というようなところとは契約してはいけません。
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ウェブプロデューサー
すごく曖昧な職種です。僕は、プロデューサーという名のディレクターにしか会ったことないので、ホントの意味でのウェブプロデューサーという仕事があるのかどうかわかりませんが、誰かがこの仕事をしないとサイトは生まれません。
どんなサイトを作るのか?を考えて、何で稼ぐのか? サイトとして儲かるのか?を考えて、最終的な責任を持つ人のことです。会社だと社長だったり、ウェブ担だったり、個人でサイトを作ってるなら、あなたです。
すでにある既存サイトが儲かってるので、コピーしてもう一つ作れば、2倍にはならないけど、1.5倍くらいにはなるだろう。的な某モールの営業みたいな考え方をしてないでしょうか? これは危険な行為です。最悪、今までのサイトも含めて、どちらも吹っ飛ばされる可能性があります。
ウェブサービスAPIだけを使ったサイト。いくらマッシュアップしても、APIのデータのみで構成されたウェブサイトは、今後は上位表示は難しいと思います。なぜなら、オリジナルコンテンツがないからです。すべて既存サイトのデータのコピーになってしまいます。
今のSEOで重要なことは、オリジナルのコンテンツです。コピーサイトは価値がないものと判断される傾向にありますので、最初からそういうサイトは考えないほうが無難です。
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まとめ
SEOは、それだけで専門会社や専任担当者がいたりするので、細かい事は、そちらへ任せましょう。ですが、自分が原因でマイナスになってしまうことだけは避けたいですよね。
ここに書いてるのは、かなり基本的なことです。しかも具体例が少なすぎるので参考にならないかもしれませんが、導入の役にはたったかな?っと思ってます。もっと知りたい時は、自分でいろいろ調べてください。とりあえず、Googleウェブマスター向けガイドラインは必読です。
上位表示テクニックは、日々変わっていきますが、やってはいけないことは、それほど変わるものではありません。一度勉強したことはずっと使えると思うので、SEOの勉強は、まずは、やってはいけないことから学ぶのがいいと思います。